ARISTONのDIAMOND 130’sで映画「GOLD 金塊の行方」と同じスーツを再現

こんにちは!お洋服ブロガーのYuukiです。

今日はオーダースーツの製作レポートを書かせて頂きます!

僕は今、昼間に仕事と父の介護をしながら、夜にこのROAD OF STYLEブログを更新するというライフスタイルです。

仕事はアパレル販売ではないのですが、20代の時からお付き合いがあるスーツの縫製工場と生地屋さんを使って、たまにオーダースーツの製作を受ける事があります。と言っても、ほとんど当時からお付き合いがあるお客様ですが^^

 

今回、かれこれ8年くらいのお付き合いとなるお客様に「映画の登場人物と同じスーツが着たい!」というご要望を頂き、生地探しから1年半近くかかってようやく完成にこぎつける事ができたのです。

苦労話はさておき、時間がかかっても願いは実現するんだという事を書き残しておきたいので、このレポートを書くことにしました。

 

One fabric makes many dreams. ――1枚の生地からたくさんの夢が生まれる。

もし、あなたもこんなスーツ着たいな!って憧れをお持ちでしたら、ぜひとも叶えて欲しいと思います。

今回の記事が何かの手助けになるかはわかりませんが、ご一読頂けますと幸いです。

 

ほとんど手がかりのないところからスタート

出典:NAVIフォトギャラリー:『ゴールド/金塊の行方』ラテン系俳優エドガー・ラミレスの場面写真 | 海外ドラマNAVI

お客様からご要望頂いた際の情報は、この写真と映画「GOLD 金塊の行方」というタイトルだけです。

映画のことは写真の引用元でご覧頂くとして、主人公ケニー・ウェルス(右)の相棒である地質学者マイケル・アコスタ(左)が着ているスーツが着たい!とのご要望でした。

ひと目見ても絶妙な色合いだなぁと感心。ノーネクタイで颯爽と歩いていても絵になりますね!

 

しかしここまで明るい色みの生地はそう多くはありません。

初めの内はコットン生地を中心に探していたのですが、イメージに合う生地が見つからず。探し始めてからあっという間に1年が過ぎてしまいました。

 

ですが今年の夏頃に、たまたまFacebookで似たような色みの生地を見つけ、どこの生地メーカーなのか?を突き止めました(ちなみにイタリアのアリストンです)

幸いにも僕が使っている生地屋さんが取り扱っていたので、奇跡的に生地を押さえる事ができたのです。

この知らせにはお客様もとても喜んで下さいました^^

その時には探し始めてから1年3か月ほど経っていたのですが、お客様も気持ちが途切れていなかったので、製作をスタートする事になりました。

 

そして10月24日、ついに納品が届いたのです。

 

憧れのスリーピーススーツ完成!

何色と表現すればいいのか?正直今でも迷っているのですが(笑)

マイケル・アコスタのような絶妙な色合いが素敵な1着だと感じています。

 

生地はイタリアの生地メーカー「アリストン」の2019SSの生地を使っています。

DIAMOND 130’s(ダイアモンド130)という2019SSのクオリティー。Super 130’sウールの綾織りで、非常に滑らかで美しいツヤがある生地です。

キートンやアットリーニに生地提供しているだけあって、触るだけで高級な生地だなと感じさせてくれますよ。

 

このように白ともライトグレーとも言えない、絶妙な色合いです。

 

ちなみにアリストンのネーミングが「SAIA BEIGE CHAIRO」ですので、ベージュと茶色が基調のようです。

※SAIA:綾織りの生地

蛍光灯や夕日に当たると確かにベージュっぽく見えるのですが、自然光やLEDライトが当たると若干グリーンがかったようなライトグレーのようにも見えます。

まるでソラーロのような不思議な生地です。

 

非常に明るい色みですので、ネクタイや靴はダークトーンでしっかり引き締めた方がバランスが良さそうです。

綾織り生地ですので、ポプリンかツイルのシャツが相性良しですね。

 

ボタンは柔らかな雰囲気のベージュの天然貝ボタンです。

ジャケットが着丈短め、フロントカットがカッタウェーとイタリアの仕立てに寄せた設計。ボタンも重ね付けにすることで、イタリアテイストに揃えています。

 

ちなみに袖の本開きですが、イタリア人はボタンを1~2個開いて着るそうですよ^^

BEAMSの中村さんもたまに1つ開いて着てますよね。

 

ウエストコートはお客様のご要望でお付けすることにし、ダブルでお仕立てしました。

背面はダークブラウンの無地です。

 

今までシングルでお仕立てしていたので、今回は最近気になっているとの事でダブルを選ばれています。

フィッティングの観点から見ても、上半身の前側が発達されている(反身体)のでお似合いになると思います。それに華奢な体型をカバーしてくれますし、トラウザーズとの見え方のバランスで脚長効果も期待できます。

ちなみにジャケットは、右肩のなで肩傾向が強い(左肩周りが発達されている)為、左右で1.5cmの高低差を付けています。

 

トラウザーズはタイトな設計がお好みで、トレンドではなくご自身のスタイルでノープリーツです。

ヒップがしっかりされている為、太ももの幅は残しながら強いテーパードのシルエットです。股下も短く設定、もちろんノークッションです。

 

尚、ピスポケット(ヒップポケット)はビスポークの考え方にならって、右のみ付けています。

ポケットを付けると、トラウザーズのシルエットが美しく見えないので、本来は付けません。

ただハンカチを入れるという実用的なニーズから、利き手側のポケットのみ付ける。それがビスポークでも一般的になっているようです。

無論ポケットを削る以外にも、前後股上や腰骨位置のバランスを調整し、立ち姿がキレイに見えるようにしています。

 

映画の登場人物と同じスーツは着られる

今回のスーツは生地が本当に見つからなくて、何度も挫折してしまいました。

それでも頭の片隅に「どこかにないかなぁ?」という想いがあったので、生地を見つけた時は本当に嬉しかったです。

お客様に納品が届いた事をお知らせすると、

「写真だけでもかなりいいですね!めっちゃ楽しみです」と返信があり、お渡しするのが待ち遠しい限りです^^

 

「お洋服には人生を前向きにする魔法の力がある」

これは僕のオリジナルの言葉です。

お洋服にはすごい力があります。人を前向きに変えてしまうすんごい力です。

僕はその魔法の力が好きですし、魔法の力で誰かが幸せになるところを見るのも好きです!

だから、これからも伝え続けていきます。いつかあなたにも届くと願って。

 

今日もROAD OF STYLEブログをお読みくださり、ありがとうございます^^

 

 

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