映画マイ・インターンでお洋服を学ぶ。スタイルは”人”を語る

STYLE MAKING

こんにちは!お洋服ブロガーのゆうきです。

いつもブログを見てくださり、ありがとうございます!

 

今回は加藤慶介さんから頂いたアンケートを元に書きました。

「映画マイ・インターンでお洋服を学ぶ」と題して、

ロバート・デ・ニーロさん演じる主人公「ベン・ウィテカーのスタイル」解説です。

そういう見方もあるかも?というカジュアルな気持ちで、ご笑覧くださいね^^

 

※この記事は映画のネタバレが若干含まれています。

適宜DVDの再生時間(※41:40頃など)を示して、どのシーンの解説なのか?を案内しています。

 

 

映画マイ・インターンでお洋服を学ぶ

マイ・インターン(原題:The Intern)は2015年にアメリカで制作された映画です。

ファッション通販サイトを運営する会社を、短期間で成長させた女社長ジュールズ(演者:アン・ハサウェイさん)

そんな彼女の会社に、シニア・インターン制度で採用された主人公ベンがやってくるというお話です。

 

人生経験豊富なベンの人柄や振る舞い、言葉遣いなども大変勉強になりますよ!

外見ばかり学んで内面を疎かにするのはもったいない(※忠告)

歳が離れたメンバーと一緒に仕事をしている人や、人間関係を良くするヒントを得たい人にもオススメしたい映画です^^

 

ロバート・デ・ニーロさん演じる主人公ベンのスタイル

ベンは70歳の老人。奥さんを失くして3年半。

悠々自適な隠居生活をしていたが、どこへ行っても虚しさを覚える人生に。

それを振り払う為に毎日外に出かけ、ぽっかり開いた穴を埋めたいと思っていた。

 

そんな日々が続いていたある時、スーパーで見つけた高齢者のインターン募集のチラシを手に取ります。

「履歴書はもう古いから、自己紹介ビデオをYou Tubeにアップするように」

と書かれており、その夜ベンは自宅のクローゼットからお洋服を選び、スーツに着替えてビデオを撮影。

こうしてベンの挑戦が始まるのであった・・・

 

①全体的な印象は「自然体」

もしベンのスタイルを一言で表すなら「自然体」と言ったところでしょうか。

スーツはクラシックな色柄を選んでおり、強く主張するようなモノはありません。

着用者の魅力を引き立てたり、相手にも好感を与えやすいという観点で、ベンのスタイルはとても良い印象を感じました。

 

映画の冒頭、自宅のクローゼットが登場するシーンは圧巻でしたね!

キレイに陳列されたシャツ。軽く数十本は並んだネクタイ。テーラーに置いてそうな上質な棚。

クゥ~粋ですねぇ!こうもカンタンに心掴まれるとは思いませんでした(服バカ、笑)

 

そして直後に映るライトグレーのスーツに、水色のボタンダウンシャツ、ワインレッド系のネクタイを合わせたスタイル。

アメリカのビジネスマンらしい雰囲気、1つのアイテムが悪目立ちしないバランスの良さを感じました。

その出で立ちで髪をブラッシングするのはダンディー過ぎる。美しい所作ですね。

 

基本的にシャツは白かブルー系。

スーツ同様に合わせやすい色柄をバランスよく使い分けている印象でした。

葬式を除けばボタンダウン一択。襟ボタンをきちんと留めて、襟のロールを出しているのも良かったですね。

ロバート・デ・ニーロさんは肩先はなで肩、首元はいかり肩傾向だとお見受けしますので、ボタンダウンが首元の立体感作りに一役買っていると思いました。

 

②フィッティングの印象

フィッティングの観点では、温厚な人柄を感じさせる印象を受けました。

ベンは70歳。スーツを仕立てた or 購入した時よりも痩せていたり、上半身が屈伸気味になっていると思われます。

鞄や仕事道具を長く愛用しているベンなら、スーツ等も同様に大切にしているハズ。

 

だからこそベンの全身が映るシーンを観るとわかりますが、全体的にゆとりが感じられる見映えなのでしょう。

(41:40頃)いつもの運転手に代わって、朝ジュールズを車で迎えに行くシーン等が参考になります。

 

現役のビジネスマンがこうした見映えだと、仕事できなさそうに見えますが^^;

ベンの場合は温厚な人柄を表すかのような見映え。これぞまさしく年の功?

威圧感が感じられませんし、ゆったりとした振る舞いがとてもしっくりきます。

まあ隠居生活をしていた老人ですから、現役のようなバリバリとしたオーラはさすがに無くなってますよね。

 

③ネクタイ選びに対する推察

個人的に印象深かったネクタイを3つ紹介しますね。

 

①(4:46頃)まず初めにベンが自己紹介ビデオを撮影する時に選んだネクタイ。

自宅のクローゼットに明かりを点け、迷わず手に取ったのがワインレッド系の小紋柄ネクタイです。

ライトグレーのスーツに水色シャツとの合わせで、この人仕事できそうだな!という期待感を感じました。

生活感のある自宅との対比もあって、都会的なスタイルが引き立つシーンです。

 

②(7:58頃)ベンがインターンの面接にやってきた時のネクタイ。

ミディアムグレーのスーツに白シャツ、ネクタイはアーガイル&サザーランドストライプです。

エレベーターが開いた瞬間ベンが映るので、すぐに目を惹かれた印象的なVゾーンでした。

ベンの年齢と20~30代が多い会社とのマッチングを考えると、上手に選んでるなぁと思いました。

 

③(1:22:14頃)ベンが風邪気味だというマットと挨拶する場面のネクタイ。

チャコールグレーのスーツに水色シャツ、落ち着いたグリーンベースにブルーのチェック柄ネクタイです。

数あるスタイルの中で、この配色が最もバランスよくまとまっていると感じました!

木々が生い茂る景色とも見事に合っていて、とてもエレガントなスタイルでしたよ。

 

「エレガントとは絵になること。絵になるとは自然の風景に馴染むこと。

目立つことは決してエレガントではない。周りの人に快適だと感じさせ、TPOを知り、馴染むことが大切だ」

ロロ・ピアーナ6代目の最高経営責任者、ピエール・ルイジ・ロロ・ピアーナさんのお言葉です。

まさにこれを体現したスタイルでした。これはホントに観てほしいです!

 

ベンのスタイルはどう活かせばいい?

ベンのスタイルは着用者の魅力を引き立てる自然体のスタイル。

特にライトグレー~チャコールグレーの濃淡スーツを使い分ける着こなしが、ビジネスシーンに取り入れやすいですよ。

たくさんの人とのコミュニケーションが重視される仕事・役割を担っている人にオススメです。

 

そしてネクタイの色柄選びも注目したいポイント。

ベンがどういう意図でネクタイを選んでいるのか?を考えながら映画を観ましょう。

ストーリー展開と照らし合わせると答えがきっと見つかるハズです。

 

スタイル作りの参考になる再生時間を書いておきます。ぜひご笑覧くださいね。

  • 4:46
  • 7:58
  • 26:35(カバンのくだりは重要)
  • 30:28(全身見られる)
  • 41:15(全身見られる)
  • 49:00(身だしなみのくだりも重要)
  • 1:04:41(ハンカチのくだりも重要)
  • 1:22:14
  • 1:42:53(珍しくジャケパン)

 

スタイルは”人”を語る要素の1つ

最後までお読みくださりありがとうございます!

加藤慶介さん、こんな感じのアンケート回答でいかがでしょうか?

何か1つでも新しい発見が得られていれば嬉しいです^^

 

初めてジュールズと面談した時、スーツは不要と言われても「スーツが楽なので」と答えたベン・ウィテカー。

カジュアル同様、スーツスタイルも自分が何者なのか?を表すんですよね。

そんな事を改めて感じさせてくれた映画でした。

 

マイ・インターンをご覧になられた事がない人は、ぜひ一度ご覧くださいね。

ベンのスタイルはもちろんですが、人柄や振る舞い、言葉遣いなども大変勉強になりますよ!

映画でお洋服を学ぶシリーズ、第2弾は「アニー・ホールのワイドチノ」です。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございます^^

 

 

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