ダイヤの原石が如く:新米営業マン改造計画(※物語調ブログ)

こんにちは!ROAD OF STYLEブログ管理人のYuukiです。

いつもブログを見てくださりありがとうございます!

普段の記事には書かない独自の視点や、個人的に良かった体験談等をシェアする「FITTER EYES:服バカの遺言」チャプター8です。

 

久々に物語のストーリーが思い浮かんだので、また頑張って書いてみました^^

「お洋服には人生を前向きに変える魔法の力がある」というモットーを、物語でお伝えするコーナーです。

今回は営業マンは身だしなみが大事!が一応のテーマなんですが、まぁそれは置いといて(笑)

純粋に物語をお楽しみ頂き、+αで感じた事をスタイル作りに役立ててもらえれば幸いです。

 

ダイヤの原石が如く

2021年6月。システム開発会社の若き経営者、木村隆之のもとに1件のクレームが入ってきた。

それは付き合いの長いクライアントからで、「今後の取引をキャンセルしたい」との内容だった。

急にどうして?一体何が・・?

隆之は血の気が失せて真っ青になりながらも、クライアントとのこれまでのやり取りに思いを巡らせていた。

 

そして、ふと1つの懸念点に思い至るのであった・・・

 

※登場人物紹介

  • 高木啓介

25歳。2021年4月から隆之の会社で働く新米営業マン。

学生の頃からPCやインターネット、SNSに触れて育ったいわゆるZ世代。

青春の多くをサッカーに費やしてきたスポーツマン。考えるのが苦手。思い付いたら即行動。

 

  • 木村隆之

29歳。システム開発の事業を行っている若き経営者。

会社は3期目、従業員10数名。面倒見がよく社員1人1人との付き合いを大切にしている。

コロナで苦戦しつつも事業拡大に向けて奔走中。”さゆり”という恋人がいる。

 

  • Yuuki

35歳。隆之が懇意にしているスーツの仕立て屋。京都在住。

今回は隆之からとある依頼を受け、啓介のもとにやってくることに。

 

期待の新人、高木啓介。

――ガチャ!

「お疲れ様です!高木啓介、ただいま戻りましたー!」

俺は高木啓介。4月から営業をやってる期待の新人!未来のエース(`・ω・´)キリッ!!

今は会社や個人オーナーさん向けに、HP制作に関する新サービスの提案をやってるんだ。

 

社員「啓介おかえり~!今日の商談はどうだった?」

「はい!いい雰囲気で話せましたよ」

社員「はは~ん、さては今日も収穫ゼロ?笑」

「いえいえ、前向きに検討しますって返事もらえました!」

社員「そっか~今日も頑張ってきたのね。そうそう、社長が手が空いたら来てくれってさ」

「わかりました!準備してすぐ行きますね」

社長からの呼び出しか。いったい何の話だろう?

 

 

・・・コンコンコン、ガチャ!

「失礼します。社長お疲れ様です!」

隆之「おう啓介、お疲れ様。空いてるとこに座っていいぞ」

「ありがとうございます」

小さな部屋だけど、それでも社長室って良い雰囲気だよなぁ~

しかも今日はなんか良いニオイもする。社長の新しい香水かな?

 

隆之「営業はだいぶ慣れてきたか?」

「はい!商材の説明もバッチリですし、お客様と打ち解けてお話できるようになってきました」

隆之「そっか。ここんところ啓介の中では手応えはありそうか?」

「そうですね~今日のお客様も前向きに検討すると返事もらえましたし、ご契約頂けると思います!」

隆之「!」

あれ?社長が一瞬ピクッとしたような?

 

隆之「他には進展ありそう?」

「あ、え~と・・・先週伺ったお客様はまだお返事頂いてないですね」

隆之「そうか~~OKもらえると良いよ、なぁ・・・」

隆之はそう言うと、少し難しい表情を浮かべて黙り込んでしまった。

 

 

啓介はいつもと様子が違う隆之に気付き、少し動揺してしまった。

(社長、今日は具合でも悪いのかな?)

「社長、どこか具合悪いんですか?いつもより元気なさそうですけど」

隆之「ん?まぁ考えなきゃいけない事が山積みだからな」

「やっぱ経営者は大変ですね!」

隆之(今回はお前なんだよ^^;)

 

隆之「ともかく啓介は引き続き営業活動に力を入れてくれ」

「はい!頑張ります!」

隆之「4月に俺と同行した時の事、ちゃんと覚えてる?」

「もちろんです!」

隆之「よし!少しずつ自分のモノにしてくれよな。それで5月の成績はどうだった?」

「新規契約1件です!」

隆之「じゃあ今月はもっと上げたいな」

「そうですね、頑張ります!」

 

隆之「俺も同行してやりたいんだけど、俺も俺でやる事がたくさんあって手が離せない。

それは俺が未熟なせいだ、すまないな」

「いえ、社長は皆のために十分頑張ってますよ!」

隆之「ありがとな。それでだ、啓介に1つ提案なんだけど・・・」

「え?何でしょうか?」

 

隆之「俺たちはお客様の営業支援の為に事業をやっている。

もちろんお客様だけじゃなく、俺は社員皆の為に何ができるか?も考えているつもりだ。

だから啓介の営業支援の為に何ができるか?をいろいろ考えた」

「本当ですか?それめっちゃありがたいです!」

 

隆之「あぁ。啓介にはもっと営業で成果を上げてもらいたいからな。

お前スーツ1着しかないだろ?

だから会社から啓介にスーツをプレゼントする事にした」

「おおおーマジですか!」

隆之「しかもオーダーだ。来週の〇日に俺が懇意にしている仕立て屋さんに来てもらうから、楽しみにしておけよ」

「はい!ありがとうございます!」

 

何このサプライズ!オーダースーツかぁ~めちゃくちゃ楽しみだッ!

 

クレームの後に・・・

クライアントからのクレームの後、隆之はしばらく頭を抱え込んでいた。

起業当初からの付き合いがあるクライアントで、信頼関係もしっかりとできていた間柄だ。

それが急に「今後の取引をキャンセルしたい」との申し出。

隆之にとっても初めての事で、困惑や無力感、申し訳ない気持ち等が複雑に入り乱れていた。

 

隆之「急にどうして?一体何が・・」

隆之は血の気が失せて真っ青になりながらも、クライアントとのこれまでのやり取りに思いを巡らせていた。

そして、ふと1つの懸念点に思い至るや否や、枯れたヒマワリのようにデスクに項垂れてしまった。

 

しばらくすると隆之は何か思い出したのか、おもむろにアロマを焚き始めた。

ほのかに香り立つラベンダーの香り。これは恋人の”さゆり”が調合したもので、精神の鎮静効果が期待できるものだ。

隆之は強いストレスを感じた時、アロマを焚いて平静さを取り戻すようにしていた。

隆之(ふっ、また”お前に”助けられたな)

 

 

気持ちが落ち着いてきたところで、隆之は意を決して電話を手に取った。

 

隆之「・・・(電話呼び出し中)」

?「お電話ありがとうございます。木村さん、お久しぶりです」

隆之「お久しぶりです、Yuukiさん。突然電話してすいません」

Yuuki「いえいえ~去年の秋以来ですね」

 

隆之「あの時はありがとうございました。あ!買わせてもらったマフラー、めっちゃ助かりましたよ」

Yuuki「お!それは何よりです^^」

隆之「で、今日はちょっとご相談したい事がありまして・・・」

 

 

――窓から見える交差点の信号は、何度切り替わったことだろう。

せわしなく歩道を行き交う人々は一様に薄着をしており、本格的な夏の到来が見て取れる。

隆之はベターっとした汗をかいている事に気が付き、顔拭きシートで拭き取りながら話を続けていた。

 

Yuuki「・・・そんな事があったんですね」

隆之「はい、、あの、何とか良い方向に導いてもらえませんか?」

Yuuki「わかりました、やってみましょう!会社に伺いますので、〇日か△日だとご都合いかがですか?」

隆之「じゃあ〇日でお願いしたいです。それと途中で席を外すかもしれませんが、大丈夫ですか?」

Yuuki「大丈夫ですよ!その方が新人さんの話もじっくり聞けそうですし」

 

隆之「ありがとうございます。

ガッツはあるんですけど、反面すごく繊細なところもあるヤツで・・・

なるべく傷付けないよう接していますが、かと言って今のままだと会社的に厳しいんですよ」

Yuuki「あらら、けっこう悩みのタネっぽいですね?」

隆之「そうっす、ねぇ(;´Д`)」

隆之はカラダ中の空気が抜け出るような、大きなため息を吐きだした。

Yuuki「(苦笑) できる限りのベストを尽くしますよ!それでは〇日よろしくお願いします」

 

 

隆之は通話を終えると、ホッと胸をなでおろした。

そして数回の深呼吸を行うと、ゆったりとした所作で社員に内線をかけた。

隆之「お疲れ様。啓介の手が空いたら、俺のところに来るように伝えてくれない?」

 

新米営業マン改造計画

――6月〇日、社長が話してたスーツの仕立て屋さんが来る日だ。

今日の為にいろいろ画像検索したり、サッカー選手のスーツをチェックした。

理想のイメージはバッチリできてるから、希望通りに仕上げてもらおう。

 

隆之「啓介、今日はしっかり話を聞くんだぞ?」

「はい!分かってます」

隆之「俺は途中で席を外すからな。いろいろ教えてくれる人だから、聞きたい事があったら遠慮なく質問してくれ」

「わかりました。いや~楽しみですね!」

色めき立つ啓介を横目に、隆之は冷静さを保っていた。

隆之(これで啓介の意識が少しでも変わってくれれば本望だ・・・)

 

 

Yuuki「初めまして!今日はよろしくお願いします^^」

ほどなくして仕立て屋のYuukiさんが到着した。

社長と3人で自己紹介や軽く談笑し、お互い打ち解けてきたところで本題に移った感じだ。

 

Yuukiさんは俺とは10歳も離れていて、ウチのメンバーの誰よりも年上だった。

だけど威圧的な感じはなく、落ち着いた態度。時折ニコっとするところに気さくな人柄が感じられた。

社長のスーツを仕立ててる人だから、すごくイカツイ人が来ると思ってたけど・・・

まぁそんな事はどうでもいい。今日はいろいろと話を聞いてみよう。

 

隆之「それじゃあYuukiさん、啓介のことよろしくお願いします。俺は一旦席を外しますね」

Yuuki「わかりました。一通り済んだら声かけますね」

 

フィッティングの意味

Yuuki「それじゃあ啓介君、改めてよろしく!」

「はい!お手柔らかにお願いします」

Yuuki「ハハハ、試合じゃないんだからリラックスしてね」

 

Yuuki「じゃあ早速だけど、先にスーツのフィッティングを見てもいいかな?」

「フィッティングって何ですか?」

Yuuki「啓介君のカラダを測って、スーツを合わせる作業だよ」

「そうなんですね!よろしくお願いします」

 

Yuuki「じゃあ今着てるスーツの立ち姿を撮らせてもらうね」

「え?」

Yuukiさんはそう言うと、正面や背中側などの写真を数枚撮影していった。

何に使うんだろう?

 

Yuuki「啓介君、ジャケットを脱いでもらえるかな?」

俺は着ていたジャケットを脱いで、Yuukiさんに手渡した。

Yuuki(なるほど、、こりゃ相当使い込んでるな。木村さんの懸念点はビンゴだわ^^;)

 

それから俺は身体の数か所を採寸され、Yuukiさんから採寸用のサンプルスーツを手渡された。

Yuuki「それじゃあこれに着替えてくれるかい?一旦部屋の外で待ってるから」

「わかりました!」

 

「Yuukiさん、着替えました!」

Yuuki「はい、ありがとう。ヒップと太もも周りは問題ない?」

「大丈夫ですよ。ウエストはちょっとゆるいかなって感じです」

Yuuki「OK!啓介君に合わせて調整するから安心してね」

 

そんな感じで俺の希望とYuukiさんの提案を合わせながら、フィッティングがどんどん進んでいった。

ジャケットも肩周りや前後の見た目を確認し、体型補正というのをいくつか入れてもらった。

 

他に俺がサッカーをしていた事、服選びで困ってる事なんかも聞いてくれて、気が付けば服の悩みをほとんど共有できていた。

今持ってるスーツの時はこんなに聞いてもらえなかったし、体型補正なんて1つも提案されなかった気がする。

 

 

そうこうしている内にフィッティングは終わっていた。

スーツの数か所に針が打たれていて、それが体型補正を入れた後の仕上がりイメージだそう。

その状態の写真も撮影され、先ほどの俺の立ち姿と比較して見せてくれた。これにはすごく驚いた!

だって今まで自分がイイと思って選んだスーツだと、脚の太さが強調されていたり、後ろ姿があまりキレイじゃない事を知れたからだ。

 

そして俺は「こんなカッコ良くないスーツを着て営業していたのか」という事実に愕然とした。

俺も社長みたいに契約をバンバン取るんだ!

と意気込んでいたけど、写真の立ち姿を見ているとすごく惨めな気分になってしまった。

 

だけど、仕立ててもらったスーツなら自信を持てそうだ。社長みたいでカッコいいし。

俺は素人ながらにフィッティングのスゴさを体感し、未来の自分に期待しようと気持ちを入れ替えた。

 

「いや~スーツの立ち姿って、めちゃくちゃ奥が深いんですね!勉強になりました」

Yuuki「それは良かった!今までより広い見方ができるようになった感じだね」

「はい!もうめちゃくちゃ広がりました!スーツ着てる人をもっと観察しようと思います」

Yuuki「それは良い心がけだと思うよ。ところで啓介君、スーツは何着持ってるのかな?」

「今日着てるスーツ1着です!」

Yuuki「あらら、そうなんだね^^;」

 

クサイの、ダメ!ゼッタイ。

あれ?何か変な事言ったかな?

Yuukiさんは困ったような表情を浮かべながら、俺のスーツを手に取って見せてくれた。

Yuuki「啓介君はこのスーツをよく使っているようだね。けっこう傷んでるのがわかる?」

と言いながら、ジャケットの襟や肘などの擦り切れをいくつか指さしてくれた。

 

「うわっ!めっちゃほつれてるっすね」

Yuuki「啓介君もそう思う?キラキラした生地なのに、ちょっと気になるよね」

「そうっすね~コレけっこう高かったんで」

Yuuki「1着を毎日着てるって事?」

「はい、そうですね・・?」

この時俺は何となくイヤな予感を感じて、後ろめたい気持ちになっていた。

そしてYuukiさんは俺の目をじっと見つめながら、静かにこう言ったのだ。

 

「ちょっとニオうね」

なーーにーーーー(;´Д`)→グサッ!!

 

 

――隆之「啓介っていうんですけど、彼スーツを1着しか持ってないみたいで」

Yuuki「むむ!それはマズイ予感」

隆之「やっぱそうですよね・・・」

Yuuki「可能性はゼロであってほしいですけど、木村さんの懸念点に恐らく関係あるかと」――

 

 

マジか~~うわぁ恥ずかしい!ってか何で気付かなかったんだ俺?

「あ、マジすか(汗) そりゃ洗えてないんでそうですよね」

Yuuki「啓介君は外回りが多いんだったね?人一倍汚れやすいし、汗もかくから仕方ないところだけど」

「いや、でも何で気付けなかったんだろう?」

 

Yuuki「それはね、

人間の鼻は”同じニオイを長く嗅ぐと麻痺する”という習性があるからだよ。

だから自分の体臭にはなかなか気付けないんだ」

「そ、そうなんですか?」

 

Yuuki「スーツがニオうのは生地に付いた汚れや水分をエサに、雑菌が繁殖するから。

消臭するにはアイロンのスチームを当てたり、湿気を吸わせてニオイを飛ばす必要がある。

だけど毎日同じスーツを着ていると消臭できないワケ。

それどころか雑菌もどんどん増えて、ニオイがキツくなってしまうんだ」

 

「そういう事なんですね。なんかすいません。

そういえば思い当たる節があります。

お客様との商談で対面に腰掛けたら、急にしかめっ面された事があるんですよ。

あれ、もしかしたらニオってたのかもしれないですね・・・」

Yuuki「もしそれで契約が取り消しになったらどう思う?」

「えっ!?」

 

君はどうなりたい?

Yuuki「例えばの話だよ?社長さんの中には、営業マンの身だしなみを精査する方もいるからね」

「いや、そんなんで契約取り消しとかめちゃくちゃ悔しいですよ!」

Yuuki「そうだよね」

俺はなんとなく、自分の営業がうまくいかない原因が見えてきた気がした。

 

Yuuki「啓介君は木村さんの会社でどうなりたいの?」

「そ、それは・・・」

Yuuki「あ。木村さんには内緒にしておくから言ってごらん?」

「俺は・・・社長みたいに契約をバンバン取れるようになりたいです」

Yuuki「おお!それはステキな事だね」

 

「いや、ですけど、今のまんまじゃ到底無理だろうなって思えてきました・・・

社長に雇ってもらって、4月は一緒に同行させてもらって、手取り足取り教えてもらって、

5月からは新サービスの営業も任せてもらってるのに、まだ1件しか受注できてなくて(´;ω;`)」

気が付くといろんな感情が湧いてきて、俺はYuukiさんの目も憚らずに嗚咽してしまった。

 

「そ・・れに、先週は・・お客様から、君にはま、任せたくない、って言われてしまって・・・」

ダメだ、もう自分の感情を抑えきれない。

不甲斐ない自分への怒り。結果が出ない事に対する焦り。いろんな事に対する無知への悔しさ。

 

そんな自分が社長みたいに契約をバンバン取る?

身の程知らずも良いところじゃないか!

 

“今日のお客様も前向きに検討すると返事もらえましたし、ご契約頂けると思います!”

って社長に報告したけど、本当はあの日ハッキリと拒絶されたんだ。

しかも俺はまだその事実を社長に言えずにいる。社長をガッカリさせたくないからだ。

・・・いや、そうじゃない。怒られるのが怖いんだ。本当は自分が傷付くのが怖いだけだ。

 

いろんな想いがどんどん溢れ出て、俺は声をこらえながらも泣いてしまった。

その刹那、世界から誰もいなくなり、俺1人だけが無様に泣いているように感じられた。

 

ダイヤの原石が如く、輝け若人よ。

――どれくらい泣いていたのだろう?

すこし冷静さを取り戻した俺は、真っ赤になった目を擦りながらようやく顔を上げる事ができた。

 

隆之「・・頑張ってたんだな、啓介」

「しゃ、社長?」

隆之「ったく、”お前も”1人でなんでもかんでも抱え込みやがって。あと気の抜けた声出すんじゃねぇよ(笑)」

「え、いや、すいません」

 

Yuuki「いや~ハハハハ!木村カンパニーはアツイ会社ですねぇ^^」

「あ、あの~取り乱してしまって、すいませんでした」

Yuuki「気にしてないよ。啓介君がアツイ想いを持ってる子だと知れて良かった」

隆之「おい!いつまで鼻水出してんだよ?ハンカチ貸してやるから拭き取れ」

「え?ありがとうございます」

 

 

・・・それからまた社長と3人で、いろいろと話をすることになった。

社長は契約をキャンセルされた事を知っていたみたいだけど、特に咎められる事はなかった。

そして今日のような体験を通して、自分に何が足りないか?何にネガティブを感じているのか?

といった事を見つけ、それを減らしていく事が理想に近付くコツだと教わった。

 

俺が泣き出した事は2人とも想定外で驚いたらしいけど、なぜか満足気な笑顔を浮かべている。

と言うか、すごく良い事があった時のような異様なテンションだ。

 

社長からは「啓介はこれから結果を出せばいい。あともっと俺を頼れ!」

と、耳にタコができるほど言われた。

Yuukiさん曰く、社長はもっと俺の考えを聞きたいし、力になりたいと思ってくれているそうだ。

 

なんか今まで1人で重く考えていたのかも。

俺が考えられる範囲なんて、ホント狭くてちっぽけなんだ。

まずは一人前になる努力をして、俺も少しずつ結果を出せる営業マンになろうと思う。

そして、いつか必ず社長に追いついてみせるんだ。

 

隆之「よし!今日はもう終わり!焼き肉行くぞ~!」

Yuuki「お!木村さんの奢りですね!」

「マジすか!社長ありがとうございます!じゃあ他の皆にも声かけてきますね~」

隆之「あ!おい、ちょっ待てよ!」

 

 

―― THE END ――

 

 

あとがき:営業マンは身だしなみが大事

最後までお読みくださり、ありがとうございます!

今回は新米営業マンの物語でしたが、いかがだったでしょうか?

小さなヒントの中から「営業マンは身だしなみが大事」という事を再確認してもらえていたら嬉しいです^^

 

余談ですが、啓介の設定に「Z世代」と書きました。

1990年後半~2012年頃に生まれた世代を指しており、

「デジタルネイティブ、SNSネイティブ、スマホネイティブでもある」といった特徴を持っています。

学生の頃からPCやインターネット、SNSに触れて育った現代っ子をイメージして頂くとわかりやすいかと。

 

Z世代は「ミレニアル世代」や「バブル世代」とは当然ですが価値観が違います。

彼らは仕事のミスを叱られたり、悪いところをズバズバ指摘されると、

自分のことを分かってくれる人や環境を求める傾向があるそうです(※僕も最近知りました)

 

これは隆之の”ガッツはあるけど、反面すごく繊細なところもある”という言葉に込めました。

「自分とは違う価値観を持っているかも?」

という視点は、今後若い人材を雇い入れる方には必要になると思います。

そうした世代の違いも物語から読み取ってもらえると嬉しいです。

 

 

P.S.ちなみに今回の前編的な物語もあるので、物語がお好きな方はぜひご笑覧くださいね。

「ったく、”お前も”1人でなんでもかんでも抱え込みやがって」の意味がわかるかも?

※参考:あの時感じた温もりを、君に。(※恋愛短編小説)

 

以上、服バカの遺言でした。

 

今日もROAD OF STYLEブログをお読みくださり、ありがとうございます^^

 

 

当ブログの記事に共感していただけたら、また読みに来ていただけると嬉しいです。読んでくれる方が多くなると更新の励みになります^^